

研究では、理解する活動と伝える活動を分けて考えます
動画で紙飛行機の作り方を見た後、実際に親子で折ってみる。「見て」「もう一回」と言いたくなるところで、知っている英語を一つ使う。これは、見た内容を会話につなぐ家庭での例です。
Nation(2007)は言語学習を、意味を受け取る活動、意味を伝える活動、言葉の形を学ぶ活動、知っている言葉を滑らかに使う活動の四つに整理しました。授業のバランスを考える枠組みで、聞くことを不要とするものではありません。
動画の意味が分かることと、必要な言葉がすぐ口から出ることは、同じ目標ではありません。家庭なら、理解した言葉を使う短い場面を足せないかと考える手がかりになります。
たとえば、色を聞き慣れている子に、工作で使う色を一つ選んでもらう。長い説明ではなく、単語だけでも相手が分かればやりとりになります。足りない表現は後で一緒に確かめます。
話さないから何も学んでいない、と決める必要はありません。まだ分からない内容が多いなら、絵や実物で意味を確かめる段階に戻っても大丈夫。無理に発話を求めず、今分かることから探します。
参考:Nation (2007), The Four Strands(著者所属大学の論文一覧)
わが家では
わが家も英語の動画や絵本にふれる時間を作っていましたが、それだけで娘が自由に話すようになったわけではありませんでした。
マイクラで海外の友達と遊ぶようになると、「また遊びたい」「チャットを読めるようになりたい」という気持ちが出てきました。英語の本を読みたいと言うようになったことも、印象に残っています。
使いたいから、また読みたくなる。わが家では、聞くこと・読むことと話すことが行き来するように感じました。ゲームに限らず、子どもが好きな活動に一つやりとりを足す案として参考になればと思います。
今日からできる小さな一歩
- 子どもが意味を分かっている言葉を一つ選ぶ。
- 工作や遊びで、その言葉が必要になる場面を作る。
- 伝わったらそこで十分。足りなかった言葉は後で一緒に確認する。
インプットをやめるのではなく、使う場面を一つ足す。親子で無理なくできるところから試してみてください。


