

研究では、「忘れた」と「まだ学んでいる途中」を分けています
以前は楽しそうに話していたのに、今は英語が出てこない。そんな場面を見ると、親は「もう忘れた?」と思いやすいものです。
Snapeら(2014)は、子どもの時期に海外で暮らした帰国者4人について、英語の冠詞などの理解を調べました。半年をあけた課題で大きな変化が見られず、難しさの一部は「身についた知識を失った」というより、まだ十分に身についていない可能性があると考察しています。
4人のうち3人は同じ家庭で、現在の小学生全体に当てはめられる研究ではありません。それでも、言い間違いだけで「英語を失った」と決めつけない視点を与えてくれます。
家庭では、帰国前にできていたことを思い出しつつ、今の学校生活や疲れも一緒に見てみます。長い会話は気が進まなくても、好きな本なら読みたいかもしれません。会話の量、読む力、文法の正確さを同じものとして扱わないことが、無理な予定を増やさない助けになります。
わが家では、英語を使う理由を大切にしています
わが家の体験は、海外赴任からの帰国例ではありません。日本の家から、娘が海外の友だちと遊ぶ環境を探した話です。
初めは相手の言葉が分からず、親に聞く場面もありました。それでも「またあの子と遊びたい」が、次の言葉を知るきっかけになりました。
この経験から、家庭で環境を考える時には、量の前に「誰と、何のために使いたいか」を大切にしたいと感じています。帰国後なら、以前の友だちとの短いやりとりを残す方法も考えられます。ただし、相手の都合や時差もあり、毎日の会話を約束できるものではありません。
今日からできる小さな一歩
- 以前の友だち・好きな本・好きな番組から、残したいものを本人と一つ選ぶ。
- 新しい学校生活に無理のない時間帯を決める。連絡するなら相手の現地時間も確認する。
- 話すことだけでなく、短いメッセージを読む・書く方法も候補にする。
まずは一つ試し、本人の負担が大きければ変える。以前の暮らしをそのまま再現しなくても、今の生活で続く形を探していけます。


