

研究では、言おうとすることで気づくこともあります
「赤いほうを貸して」と言いたい。でも色の名前は知っていても、頼み方が出てこない。これは、何も分かっていない状態とは少し違います。
SwainとLapkin(1995)は、第二言語を実際に使う中で、学習者が言葉の問題に気づき、表現を変える過程を調べました。対象はフランス語のイマージョン教育を受ける第8学年の18人で、日本の小学生の家庭英語を直接調べた研究ではありません。
この結果から、話す量を無理に増やせば解決するとは言えません。ただ、「言えなかった」を失敗だけで終えず、どんな助けが必要かを見つける場面として考えることはできます。
家庭では、言葉そのものを知らないなら音声と意味を一緒に確認する。言いたいことはあるなら、短い見本を一つ示す。人前で緊張しているなら、親と一緒に言うか、その日は聞くだけにする。これは研究から直接決まる処方ではなく、場面を分けるための例です。
反応を急かしたり、他の子と比べたりせず、本人がどこで困ったかを聞いてみる。教室でも困っているなら、先生に具体的な場面を伝えると相談しやすくなります。
参考:Swain & Lapkin (1995), Applied Linguistics
わが家では
娘も最初は海外の友達を前に緊張し、親へ言い方を聞いていました。それでも遊びたい相手ができると、「明日の同じ時間に遊べる?」を英語でどう言うのか、自分から聞くことがありました。
わが家にとって大きかったのは、流暢さを確かめる質問より、本人が今伝えたいことがあったことです。ただ、友達を作れば誰でもすぐ話せるという意味ではありません。
親が全部代わりに話すか、子どもだけで頑張るかの二択にせず、一言だけ一緒に準備する時間もあってよいと思います。
今日からできる小さな一歩
- 「何と言いたかった?」を日本語で聞き、伝えたいことを一つにする。
- 短い見本を一緒に確認する。まねするかどうかは本人の様子を見る。
- 相手に届いたら、文の長さより伝わった内容を一緒に喜ぶ。
言葉が出ない一場面だけで、それまでの時間が無駄だったと決めなくて大丈夫。今必要な助けを、一つずつ探していけたらと思います。


