翻訳家であり2児の母である著者が、「おうち英語は小学生からでも遅いの?」という不安について、第二言語習得に関する論文をもとに、家庭でできる英語環境づくりの視点から丁寧に解説します。

おうち英語は小学生からでも遅くない
結論から言うと、おうち英語は小学生からでも遅くありません。
たしかに、英語の音に早くからふれるメリットはあります。発音や聞き取りは、幼いころから耳に入っているほうがなじみやすい面があります。
でも、小学生には小学生の始め方があります。文字が読めるようになり、ルールも少しずつ理解できる時期なので、「この英語はこういう意味なんだ」と納得しながら覚えられます。
大切なのは、幼児期と同じやり方を追いかけることではなく、今の年齢に合った形で、英語を使う場面を少しずつ作ることです。
研究では、始める時期の影響はあるとされています
Hartshorne, Tenenbaum & Pinker (2018) では、第二言語の文法学習能力は10代後半まで高い状態が続く一方、母語話者に近い到達度を目指すには、始める時期も影響すると示されています。
これを家庭に置きかえると、「小学生だからもう遅い」という話ではありません。むしろ、今から英語にふれる時間や、英語を使う小さな場面を作っていけば、十分に積み上げていけるということです。
ただし、「必要になったらその時に一気にやればいい」と考えると、子どもにとって英語が急に重たい勉強になってしまうことがあります。だからこそ、小学生のうちから、生活や遊びの中に少しずつ英語を入れておくと始めやすくなります。
小学生のおうち英語は、インプットだけで終わらせない
おうち英語というと、英語の動画を見る、英語の絵本を読む、単語を覚える、といった方法を思い浮かべる方が多いと思います。
もちろん、英語を聞く時間は大切です。ただ、聞くだけ・見るだけが続くと、子どもにとって英語が「自分で使うことば」になりにくいことがあります。
小学生以降のおうち英語で意識したいのは、英語を実際に使う場面を少しだけ作ることです。
たとえば、ゲーム中に「ちょっと待って」「こっちに来て」「もう一回やろう」と言いたい場面があります。そこで短い英語をひとつ言えると、英語はただの勉強ではなく、相手とつながるためのことばになります。
わが家では、好きな遊びと英語をつなげました
わが家でも、英語を「勉強時間」としてきっちり増やすより、子どもが好きなことに英語を少し混ぜる形を意識していました。
小学生になってからは、マイクラのようなオンラインゲームの中で、短い英語を使う場面が出てきました。最初から長い英文を話す必要はありません。
- Wait a second.
ちょっと待って。 - Can you say that again?
もう一回言ってくれる? - Let’s play together.
一緒に遊ぼう。 - I’m still learning English.
まだ英語を勉強中だよ。 - See you next time.
また次ね。
このくらいの短い一言でも、子どもが「今言いたい」と思った時に使えると、小さな成功体験になります。
もちろん、すべての家庭にオンラインゲームが合うわけではありません。工作が好きな子なら色や形を英語で言ってみる。動物が好きな子なら英語の動物動画を見る。大切なのは、子どもが好きなものと英語をつなげることです。
教材を増やす前に、英語を使う理由を作る
おうち英語が続かない時、「うちの子は英語に興味がないのかな」と感じることがあります。
でも、続かない理由は、子どものやる気だけではないことも多いです。英語を聞いたり覚えたりしても、それを使う相手や場面がなければ、子どもにとって英語は「今必要なもの」になりにくいからです。
だから、小学生から始めるなら、教材を増やす前に「どこで英語を使うか」を考えると分かりやすいです。
親が英語をペラペラ話せなくても大丈夫です。まずは、親子で短いフレーズをまねする。子どもが好きな遊びの中で言いそうな英語をひとつだけ選ぶ。そのくらいの小さな入口で十分です。
ママ向けメモ
Hartshorne, Tenenbaum & Pinker (2018) の研究から考えると、小学生からでも英語を学ぶ力は十分にあります。ただ、母語話者に近い到達度を目指す場合、始める時期やふれる量も関係するとされています。
これは、「小学生からでは遅い」と不安をあおるための話ではありません。むしろ、今からでも、子どもの好きなことに英語を少しずつつなげていく理由になります。
とはいえ、身近に英語ネイティブのお友だちがいる家庭は多くありません。
ねこママも、どうにか子どもに英語を使う環境を作ってあげたくて、いろいろ試した末に、オンラインゲームを通じて海外の子とつながる方法にたどり着きました。
今では7歳の娘が、イギリスやアメリカの同年代の友だちと、英語で話しながらマイクラを楽しんでいます。
ご家庭で英語を使う環境づくりの参考までに、ねこママ自身が見つけた方法をまとめた記事を載せておきますね。
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オンラインゲームで英語ネイティブのお友達を作った方法はこちら
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ただ、いきなり海外の子と話すのは、子どもにとっても親にとっても少しハードルがあります。
もちろん英語教室や週1回のレッスンが合う子もいますが、体力や気分に波がある小さな子を毎週連れて行く形は、親にとっても続ける負担になりやすいものです。
でももし、子どもの機嫌がいい時に、すぐに英語で遊んでくれる先生とつながれたら?
子どもがぐずって5分だけで終わってしまっても大丈夫だとしたら?
子どもが安全なおうちの中で楽しそうに英語で遊んでいる間、ママは少しだけゆっくりお茶を飲める。そんな時間を作れたらどうでしょう。
そんなふうに「英語のために頑張る時間」ではなく、「暮らしの中に英語が少し入ってくる時間」を作りたくて、ねこママは子どもが0歳の頃から、英語にふれる時間を増やす方法を探していました。
家庭の形や子どもの性格によって合う方法は違うので、あくまでわが家で使ってよかった選択肢のひとつとしてこちらも載せておきますね。
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ねこママが子どもが0歳の頃から、英語にふれる時間を増やすために使っていたサービスはこちら ![]()
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今日からできる小さな一歩
小学生からのおうち英語で、今日からできることはとてもシンプルです。
- 子どもが好きな遊びをひとつ選ぶ
- その遊びで言いそうな日本語を3つ書き出す
- そのうち1つだけ英語にして、親子でまねしてみる
たとえば、ゲームが好きな子なら「ちょっと待って」「一緒に行こう」「また遊ぼう」からで十分です。
小学生からでも遅くありません。今の年齢だからこそ、子どもの理解力と好きなことを味方にして、英語を暮らしの中に少しずつ入れていきましょう。